アンソニー・ロビンズ登場


――9時11分。突如、会場内にディスコサウンドが流れ、
セミナーの参加者が席から立ち上がり始めた。

ステージの上ではスタッフの若い男女がダンスをし、
参加者を熱狂に巻き込もうとしている。

参加者は、リズムに乗って体を上下に揺らし、手拍子を打ち始める。
これが「自分が変わる」セミナー会場なのか?

厳粛なムードとは程遠く、ロックミュージシャンのライブ会場のようだ。
一気に会場がヒートアップしていく。

大型スクリーンに、アメリカンフットボール、バスケットボール、カーレース、競馬、アイスホッケー、ボクシング、ゴルフ、スキーと、あらゆるスポーツ映像が、会場の参加者の映像を挟みながら、フラッシュで映し出される。

スクリーンに、「声を出して!」という文字が浮かびあがると、
大歓声がそれに応える。

大音響で鳴り響くPSYの『江南スタイル』やレニー・クラヴィッツのヒット曲。
7色に輝く照明。エンターテインメント性溢れる演出が随所に施されている。

「声を出して!」のテロップが素早く点滅して、熱狂を先導する。
この熱狂は、意図してつくられたものだ。

このノリについていけず、戸惑っている人たちもなかには見られる。
しかし、この「熱狂を意図的につくり出す」といったこと自体が、
この日のセミナーの鍵になることも、のちに気づかされることになる。

やがて熱狂は会場を覆い尽くし、否が応にも気分は高揚してくる。
そして、体があたたまってくる。
まさに、セミナーを受ける前のウオーミングアップという感じだ。

アンソンー・ロビンズを受け入れる態勢が整っていく……
すべてはアンソニー・ロビンズの目論見通りなのだろう。

――9時20分。音楽が止まると、司会者が出てきた。
体格がよく、明るい声がよく通る日本人の男性だ。

彼は6000人の参加者に
「トニー(アンソニーの愛称)が出てきたら全力で応えて!」と促す。
そして「トニーと出会って人生が変わった人はたくさんいる。
でも、変えたのは自分自身。きっかけはトニー。
今日があなたの人生を変えるきっかけの最初の日になればいいです!」と宣言し
「プレイ・フル・アウト!(全力を出せ!)」と叫んだ。

再び爆音で音楽が流れ出す。会場内のボルテージは高まり、9時分を迎えた。

すると、ステージ前に参加者が殺到し始める。
ついに、アンソニー・ロビンズ本人が“降臨”するようだ。

鳴りやまない手拍子。飛び跳ね続ける参加者。

今か今かと待ちわびるなか、時計の針が9時分にさしかかろうとした時だ。

参加者の声が、一段と大きくなった。
ステージの脇から、アンソニー・ロビンズが勢いよく登場した。

・・・続きは、本誌で!

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【発売日】 2014年9月10日(水)
【定価】 本体1200円+税(税込1296円)
【発行】 扶桑社
【販売場所】全国書店

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